「DX人材育成」およびその手法とは?前編


今回は、『「DX人材育成」およびその手法とは?』というテーマで、株式会社STOVEが考えていることをお話ししていきます。

こちらのテーマの対象となる方は、
1.デジタル人材の育成が長期的に重要で、この取り組みを進めたいと考えている企業の経営層の方々
2.人材開発に責任を持つリーダーの方々

です。

これから、デジタル人材がいてくれたら御社にとって大きなメリットがあるというお話をします。

今回は、
・デジタル化を検討中の方々
・デジタル化を進めようとしているが、何から着手すればいいのか模索中の方々

に、我々のノウハウをお伝えできればと思っています。

この文章の語り部

川端 大介

株式会社STOVE 代表 / エンジニア

1987年生まれ、北海道出身。早稲田大学社会科学部在学中のアルバイトでプログラミングを学んで没頭。卒業後、日本IBMにてIT法人営業を3年経験した後に、『自分の手でモノが作りたい』という気持ちが強く、フリーランスエンジニアとして独立。その後、株式会社STOVEを設立。
複数のプログラミング言語を駆使してサーバからUIデザインまでカバーし、隅々までこだわってしまうエンジニア魂を発揮します。高校ではラグビーをやっていました。AWS認定ソリューションアーキテクト。

デジタル人材の育成には「高速OJT型デジタル人材育成」がベスト 

デジタル人材の育成・採用が重要であることは、皆様も認識されていることでしょう。
ただ、それに向けて何から着手すればいいのか、どういったステップで進めていけばいいのか、についての明確な答えはまだ世にありません。

そんな中、株式会社STOVEでは、あるひとつの結論に達しました。

それは、デジタル人材の育成には、実際のプロジェクトを通じた「高速OJT型デジタル人材育成」が最も現実的、かつ効率的だということです。

デジタル人材が企業にもたらす2つの恩恵と注意点

「高速OJT型デジタル人材育成」とは何かについて解説する前に、そもそも「デジタル人材がいると自社内で何が起こるのか」について解説させてください。

デジタル人材が自社にもたらす恩恵は主に2つあります。

1つめは、既存の業務でデジタル人材を活用することによる「自走型の」生産性向上が少しずつ進んでいくということ。
これが可能になれば、業務を外注に出す必要がなくなり、さらに社内の仕組みも自律的に少しずつ改善されていきます。
これによって、まさに企業として理想的な状態ができあがるわけです。

もう1つは、新規事業などの新しいチャレンジへのアンテナが強くなり、社内が活性化するということです。

ただし、注意点もあります。
それは、「デジタル人材を育成しただけでは上記の恩恵は受けられない」ということです。
大切なのは、育成したデジタル人材をいかに活用するか、ですので。

とはいえ、今や何を始めるにもITツール、テクノロジーをビジネスに活用することは必須の時代です。
その意味で、デジタル人材の育成は、新規事業や新規取り組みを行うための重要な条件のひとつと言えるでしょう。

デジタル人材=エンジニアではない

さて、これから「デジタル人材育成」について具体的に説明するわけですが、その前に「デジタル人材」という言葉にまつわる2つの誤解を解きたいと思います。

それは、
・デジタル人材=エンジニアのようなデジタルスキルのある人材ではない
・デジタル人材育成の目的=IT・デジタルスキルの向上ではない
ということです。

残念ながら、エンジニアをいくら採用しても、デジタルを推進する仕組みは作られません。

実は「デジタル人材」とは、
・事業にデジタルツール、テクノロジーを適用するアイディアを出せる人
・アイディアを出すためにテクノロジーやウェブサービスを探してきて実践できる人
のことを指すんです。

そのため、デジタル人材育成を行うためには、人材育成の取り組み方を知ることと、思考を変えることが大事なポイントになります。
おそらく序盤は、ノウハウがないので、どの企業でも失敗をすることでしょう。
ただ、失敗を重ねることでノウハウを蓄積できますので、慣れないうちはある程度の無駄が発生することを覚悟の上で、進めていくことが重要です。

このデジタル人材育成を継続的に取り組んでいけば、自社独自のデジタル活用方法や、業務とデジタルを融合させる方法を編み出していけます。
ひいては、新規事業・新規売上につながるアイディアも生み出せることでしょう。

デジタル人材育成はジム通いのようにやるべし

では、デジタル人材育成はどのようにすべきでしょうか。

企業の方から、「研修で育成することは可能ですか?」というご質問をいただくのですが、付け焼き刃の研修を受けさせてもあまり効果はありません。

仮に、会社の偉い人が「デジタル人材育成研修を受けなさい」という号令を出したとしましょう。
そうなった場合、会社員は既存の業務と並行して受講するケースがほとんどでしょうから、結局、メインの業務に追われることになります。
そのため、多くの研修は中途半端なものに終わってしまうわけですね。

特に、今までデジタルを活用してこなかった業界でデジタルを活用させるには、専門知識や経験が必要ですから、数時間の研修で身につけることは極めて難しいでしょう。
この専門知識や経験は、マーケティングやウェブサービスの開発経験といった実務を通して身につくものですから、一朝一夕ではなかなか得られません。

その意味で、デジタル人材育成とはスポーツジムに通うことと似ています。
理想のボディを目指してスポーツジムに通いはじめても、すぐに結果は出ませんよね。
3ヶ月、6ヶ月と継続してみても、あなたの体型はそんなに変わりません。
目に見える成果が現れるのは、1年間通い続けてからでしょうか。
ただ、3ヶ月、6ヶ月と継続できていれば、徐々に体型が変化しているという実感が湧いてきます。
そこから2年、3年と続けていけば、スポーツジムに通うことが完全に習慣化するでしょう。
それと同時に、あなたの体型は理想のボディになっているはずです。

これと同じことが企業のデジタル推進ということでも言えます。
デジタル人材育成への取り組みを実施してこなかった企業様も、2年、3年と継続的に取り組み続けることで、最終的に他社と大きな差をつけられるようになるんですね。

よって、デジタル人材育成は、研修のような瞬間的取り組みではなく、中長期的に取り組んでいきましょう。

続きは後編で!